開発会社の種別

Naoko Kubo
合同会社 Interrupt CEO

ソフトウェア開発会社の種類

我が社も業務の効率化を進めたいのだけど、どこに相談して良いのかわからない。業務を効率化するのにアプリを作りたい。いったいどのぐらい予算を用意すればいいのか。そういったお悩みをお持ちの方はいらっしゃると思います。

でもどんな相談を、どこの会社に持ち込めば成功するのかというのは非常に悩ましいところです。

まずは数ある開発会社がどんな仕事を生業としているのかを分類してみます。

ゲーム開発

有名なコンシューマーゲーム開発をしているところから、スマホゲームだと一人で開発することもあります。個人的な意見ですが開発者としては、技術力はかなり高い方が多い印象です。

ゲームは、処理速度や操作性、デザインやUXも重要なので、作成するのは難易度が高いです。また、好きなことで仕事をしている技術者が多いため、趣味=仕事という人も多く、常に学習も怠らない印象です。

UNITYなど、ゲームエンジンも高度になり、アセットストアなどで出来上がった素材を購入することもできるので、個人でもかなり凝った作りのアプリを作ることが可能です。

当社では、【最強】スラング英会話 を作成させていただきました。

WEB開発、ディレクション

企業やお店などのWEBページの開発をする仕事です。

更新の少ない、デザインの優れたページを作るのが得意なところや、掲示板や、管理画面のように変化のある動的なページを作るのが得意なところとWEB開発の中でも細かく分類はあります。

また、環境構築を求められることもあります。AWS(Amazon Web Service)などで大量の同時接続を捌くシステムを構築するのかなどにもよって開発会社のスキルが左右されるところです。

どのようなサイトの構築をするのかというプロジェクトの管理者側の仕事がWEBディレクションです。これはソフトウェア開発側の仕事とは少し異なりますが、お客様側からみた視点では区別はつきにくいところではあります。

当社では、終末のハーレム で同時多数接続の環境や、クラウドファウンディングサイト-Factryでクラウドファウンディングサイトからデータを自動取得して表示するサイトを作成させていただきました。

ハードウェア制御系

プログラムからハードウェアの制御をするためのプログラミングをするのが制御系の仕事です。

ゲーム系と同じように専門的な知識が必要となる分野です。

例えば、電化製品の中に入っている、機械を制御するためのチップの中に含まれるプログラムを作ったり、工場でベルトコンベアの監視をしている制御盤の情報を画面で表示するなど、メーカーと一緒に手を組んで大きな仕事となることが多いです。

ただ、最近はRaspberry PIなど、高性能なコンピュータが安価で利用できるので、そこで温度を計測して温度が下がりすぎたらアラームを送るなど、個人仕様のソフトウェアも作れるようになりました。

個人的にはPC9800という30年ほど前のコンピュータを使っていた博物館が、サポートが切れてしまい途方に暮れていたら、Raspberry PIにPC9800エミュレータを載せて古いプログラムがそのまま使えた、という話が好きです。

アプリ開発

iPhone、Androidで動くスマートフォンのアプリの製作となります。

昨今、需要が増えてきて開発会社も増えてきていますが、ソフトウェア業界の中でも技術の進歩が早く、常にトレンドを追い続けていないといけない分野です。

iOS,Android共にOSのアップデートに伴い、ソフトウェア側でも対応しなければならないことが多いため、技術セミナーなどに参加して動向を知っておく必要があります。

当社では、多数のアプリ開発実績があり、また大手の会社で開発していた、業務アプリが安定稼働できずにリリースが伸びていたプロジェクトに対する技術コンサルを実施して無事リリースできたという実績もあります。

SIer,SES

この業種が業界で一番多いです。IT業界の闇が深いところです。大手の企業からプロジェクトを請け負って、その客先に常駐して開発作業を行います。

大手なので、開発費は破格ですし、人数も多いです。ただし、単価が高いので直接受けるのではなく、2重、3重に請け負っている場合が少なくないです。

また、末端のプログラム作業は、誰にでも作れるように仕様が落とし込まれているので、基本技術力がなくても入り込むことは可能です。プロジェクトの上部には技術力を判断することができる人はいません。人であればいいという感じ

人がいれば、客先に入れてお金になるので一番手っ取り早く会社として経営していくことができます。送り込んだ技術者に技術力がなくても現場のリーダーにフォローさせればよいので、ポインターがわからない技術者がC言語の現場にいるなんてこともよくあります。

ただ、業界では一番数が多いタイプの会社なため、開発を頼もうとそのような会社に話をすると結局満足なものができあがらないことも多くあります。

追記:自社でサービスを立ち上げて運用している会社

自分の会社で独自のソフトウェアやサービスを持ち、そのサービスを運用している会社です。大小さまざまありますが、社長が技術に理解が深いことも多く、理想的な会社だと思います。

自社サービスの運営をしているので、外の会社のソフトウェアを請け負うという意味ではすこし外れますが、開発会社ではありますので追記することにしました。

同じサービスの運用を続けているので技術的なノウハウも蓄積され、技術力が高い場合が多く見受けられる印象です。

どうやって判断すればいいのか

プロジェクトを進めていくにあたって、どんな会社と繋がれば良いのか。お互いの相性が良いというのはもちろんありますが、果たしてまかせていい会社なのかどうか、判断する簡単な材料を次回まとめてみようと思います。